4.会社の自己診断してますか?(その2)

その2:「機会」と「脅威」について

前項では、自社の「強み」を見出し、その「強み」にこだわってそれをより一層伸ばしていく必要性についてみてきましたが、次に自社における「機会」と「脅威」について考えてみたいと思います。

会社を取り巻く環境はめまぐるしく変化し、環境に適応したもののみが生き残っていく厳しい状況にあります。そのような環境のなかで経営者は会社にとってプラスとなる環境要因(これが「機会」=ビジネスチャンス)を見出し、新たなビジネスを構築していかなくてはならないし、また、会社にとってマイナスとなる環境要因(これが「脅威」)を排除していかなくてはなりません。

同じ環境要因を「機会」とみるか「脅威」と見るかは、経営者が自社及び業界が置かれている環境と照らし合わせてどのように見るかによるところが大きいですが、例えば、「少子化」という問題を考えた場合、学習塾を経営している経営者はその「少子化」という問題を「機会=ビジネスチャンス」と見るでしょうかそれとも「脅威」と見るでしょうか?

「少子化」⇒子供の人数が減少する⇒家計が 1 人当りにかける教育費が増える⇒より付加価値が高い(有名校への合格率が高い)コースを充実させることにより、全体の売上をアップできる。と考えれば、「少子化」はその学習塾に関しては「機会=ビジネスチャンス」であり、いかに付加価値が高く、他社と差別化できるサービス(有名校への合格率を高める、塾生及び父兄へのケア等)を提供するかに注力するでしょう。一方、それを「脅威」と捉えるならば、限られたパイ(減少化する子供の数)を競合他社と奪い合うことになり、その競争に自社が勝ち残っていくためにはどのような手を打つ必要があるだろうかという議論になるでしょう。

また、工務店の経営者は、「少子化」を「脅威」と考えれば、今後住宅着工件数が減少し、売上減となるというネガティブな見方になりますが、これを「機会=ビジネスチャンス」ととらえれば、新規の住宅着工件数は減少するが、リフォーム需要は高まっていくし、中古住宅のマーケットが広がっていくだろう、そこに新たなビジネスの種があるのではないかという発想につながっていくでしょう。

「少子化」を「機会=ビジネスチャンス」とみるか「脅威」とみるかいずれにしても、なんらかの対策(打つ手)を講じていかなくてはならないでしょう。環境の変化が激しい中では、将来は過去の延長線上にあるということは通用しません。

自社が置かれている環境を冷静に捉え、そこから「機会=ビジネスチャンス」と「脅威」を見出し、次に「打つ手」=「戦略」を考えていく事がますます重要になっているということです。

>継続するチカラ

継続するチカラ

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